7/25〜7/29のコラムは…
━━━━━━━━━━━━━
  ◇7月ゲストコラム◇
💪浅原さんのカラダコラム🦴
浅原繁@柔道整復師
━━━━━━━━━━━━━

今月は、
14年間整骨院に勤務後、
独立開業して、現在6年目の
柔道整復師の浅原さんに
ゲストコラムを書いていただきます!

まずは、浅原さんの経歴をご紹介✨

工学部電気工学科を卒業し、外資系のプログラミング会社に入社するも一年で退社。

その後、お笑い芸人を目指し、大阪のお笑い養成所NSCに19期生として入学。

同期はバイキングだが、5年間活動するも泣かず飛ばすで、治療業界へ。

カイロプラクティックの学校を卒業した後、整骨院で働きながら、柔道整復師の資格を取得。

始めるのが遅かったので、治せるようになりたいという気持ちは人一倍強く、こだわり強めの2人の子供を持つ父親。

中国拳法を趣味で30年間続けているので、体幹や丹田の指導に精通。

家族や自分を守れる強い男になる為の護身術教室「オヤジファイトクラブ」を主催🔥

…様々なご経験を経て、
柔道整復師としてご活躍されている浅原さん✨

今回は、
☀️熱中症
🦴骨盤の歪み
💪筋力低下 などなど…
身近な身体の問題や、勘違いされやすいことについてのコラムを書いていただきます♪

実際に日々治療されている浅原さんだからこそのコラムになっています✨
ぜひお楽しみに☺️

#1 ぶっちゃけコラム~電気治療~

14年間整骨院に勤務(6年間は分院長)、独立開業して6年目の柔道整復師の浅原です。

これまでの臨床経験に基づき、あくまで個人的な意見としてコラムを書かせて頂きます。

まず、柔道整復師とは、業として柔道整復術を行える国家資格のことです。3年間専門学校に通うと受験資格が得られ、国家試験に合格すれば誰でもなることができます。

また、法律が改正され、少なかった専門学校が増えたことで、柔道整復師は爆発的に増え、残念ながらレベルは低下しています。

この資格があれば、誰でも接骨院または整骨院を開院することができるので、修業も経験も積まず、すぐ開業する柔道整復師が増えています。

「接骨院と整骨院は、どう違うの?」

と聞かれることがありますが、違いはありません。

柔道をする中でケガをした人を助ける技が、本来の柔道整復術です。

その中で、骨折した人の骨を接ぐという意味で接骨院でしたが、時代が変わり、骨を整えるという意味の整骨院も名称として認められるようになりました。

そして、接骨院でも整骨院でも健康保険を適用し、ケガの施術を受けられますが、保険が使えるのは、急性のケガや痛みに限ります。

急性のケガとは、捻挫や肉離れ、ぎっくり腰などです。

肩こりや腰痛、高齢者のひざの痛みは、健康保険の適応外です。

また、仕事中のケガは、労災保険の適応となる為、接骨院や整骨院では健康保険は使えません。

ただし、実際には保険適応できない疾患でも、保険を使う違法行為が横行しているのが現状です。

安い料金で、高齢者が毎日整骨院に通っているのが典型的な例です。

そして、私が14年間勤めていた大阪では、整骨院は治療する場所ではなく、保険が使える安いマッサージ屋さんに成り下がっています。

その流れは、今や全国に広がっています。

治すのではなく、気持ちいいマッサージで患者を通わせ、回数券を売りつけるのは、麻薬の売人と同じやり口だと思うのは私だけでしょうか?

また、整骨院や病院へ行くと、物理療法として電気治療が定番ですが、あれが何故行われるかご存じですか?

私の勤めていた整骨院は、様々な種類の医療機器が置かれ、最新の機器もありました。

これはあくまで私個人の意見ですが、14年間で一度として電気治療で患者さんが治ったと感じたことはありません。

治らない電気を当てる理由は、ただ一つ。

文句を言わさず、治療の順番が来るまで黙って待たせる為です。

#2 ぶっちゃけコラム~骨盤矯正~

14年間整骨院に勤務(6年間は分院長)、独立開業して6年目の柔道整復師の浅原です。

これまでの臨床経験に基づき、あくまで個人的な意見としてコラムを書かせて頂きます。

前回は、電気についてぶっちゃけました。

今回は、骨盤矯正について。

体の土台である骨盤が歪んでいると、バランスが崩れ、体に悪い影響が出るという話を聞いたことがある方も多いかもしれません。

産後骨盤矯正は、出産後のお母さんに大人気です。

ただし、骨盤矯正が体に良い影響を及ぼすという科学的データはありません。

「背骨や骨盤の歪みと、腰痛は関連性はない」との海外の研究データは、たくさん存在しています。

「腰痛は怒りである」ともいわれ、腰痛の原因は、心理社会的要因だという研究結果も出ています。心理社会的要因とは、つまり「心の問題」ということです。

実際に、ぎっくり腰になり、近所の整骨院で毎日骨盤矯正を受けていた女性が来院しました。その方の骨盤は、綺麗に左右対称でしたが、痛みは全く改善されていませんでした。

誰でも右利き、左利きがあり、左右で腕や足の太さ、大胸筋(胸)の大きさも違います。

心臓は左側にあり、そのせいで肺は左側が小さくなっています。

肝臓も胃も左右対称に存在していません。

左右対称でない体を、骨盤だけ左右対称にする意味があるのでしょうか?

これは私の個人的な意見ですが、「歪みが悪である」というのは、マスコミが作った呪いだと思っています。

ちなみに、誰でも顔は左右対称ではありません。

左右対称でない顔は、痛いですか?

#3 暑い季節の注意ポイント

14年間整骨院に勤務(6年間は分院長)、独立開業して6年目の柔道整復師の浅原です。

これまでの臨床経験に基づき、あくまで個人的な意見としてコラムを書かせて頂きます。

暑い季節になり、熱中症に注意する必要がありますが、暑い時期には、肉離れとこむら返りも増加する傾向にあります。

熱中症は、睡眠不足と塩分不足によって、発生のリスクが増加すると言われています。外で運動や作業をする際には、ただの水より塩分の入った飲み物を飲む必要があります。

ゴルフ場では、梅干しが置かれていたりします。食卓塩ではなく、粗塩を舐めて水を飲むのもお勧めです。

また、暑い中で運動や仕事をして、体が脱水状態になり、急に激しい動きをすると、肉離れになるリスクが増加します。

脱水状態になると、体が緊張し、硬くなるからのようです。

暑い時期は、寒い時期に比べ、部活で痛める学生よりも大人の肉離れが多くなる傾向です。

また、朝方こむら返りになり、目が覚めた経験がある方も多いのではないでしょうか。

こむら返りは、何故起こるのでしょうか?

水泳など冷たい環境にいると、脳からの電気信号がうまく伝わらず、誤作動が起こり、こむら返りが起こるという説もありますが、私はそうではないと考えています。

筋肉は、伸びたり縮んだりして、体を動かしています。筋肉の内部では、ミオシンフィラメントとアクチンフィラメントという二つが、滑るように動くことで伸縮しているといわれ、それを滑走と呼びます。

その滑走が起きる際には、ナトリウムイオン・カルシウム・マグネシウムが必要だといわれています。

ナトリウムイオンとは、塩のことです。

それが不足し、滑走中に引っかかることが、こむら返りだと考えています。

汗をかくと、ミネラル分が失われます。普段から運動せず、上手に汗がかけない方は、必要以上にミネラルが汗と一緒に排出されます。

汗として出ていくのに、塩・カルシウム・マグネシウムを摂取しなければ、ミネラルが不足し、こむら返りが起こります。

寝ている間も汗をかくので、朝方こむら返りが起きます。これを防ぐのも、寝る前の粗塩と水がお勧めです。

スポーツ飲料を飲まれる方もいますが、スポーツ飲料は口当たりを良くする為に、大量の砂糖が含まれています。

砂糖で余計に喉が渇いたように感じるので、スポーツ飲料を飲む場合は、3倍に薄めて飲むことをお勧めします。

また、コーヒーやお茶などカフェインが入った飲み物は、利尿作用があり、尿と一緒にミネラルも排出されます。

それもミネラル不足の一因となるので、ご注意ください。

#4 人間は20歳を超えると筋力が1年間に1%低下!?

14年間整骨院に勤務(6年間は分院長)、独立開業して6年目の柔道整復師の浅原です。

これまでの臨床経験に基づき、あくまで個人的な意見としてコラムを書かせて頂きます。

高齢者が、高齢者らしい姿勢になるのは、背骨や骨盤が歪み、バランスが崩れたからでしょうか?

それとも、筋力が低下し、支えが弱くなったからでしょうか?

「人間は、二十歳を超えると一年に1%ずつ筋力が低下する」といわれています。

私は、「筋力が低下し、高齢者らしい姿勢になった」と考える方がしっくりきますが、皆さんはいかがでしょうか?

筋力が低下することで、体には様々な問題が発生します。そして、弱った筋肉を強化する唯一の方法が「筋トレ」だと考えています。

・毎日歩いている
・山登りに行っている
・ラジオ体操をしている
・野球やバレーなどスポーツをしている
・力仕事だから

など、皆さん筋トレが必要ない理由を述べられますが、残念ながら、これらは筋力を向上させる運動になりません。

筋力を向上させる運動とは、筋肉に適応を起こさせる運動のことです。

長時間続けられる運動や一日中続けられる仕事で、筋肉は太くなる必要はありません。太くならなくても続けられるからです。その運動や仕事で筋肉痛になったとしてもです。

筋力低下の悪影響で分かりやすいのは、高齢者のひざの痛みです。高齢者のひざは、何故痛くなるのでしょうか?

大腿四頭筋という太ももの前の筋肉が、ひざの関節を安定させてくれる筋肉です。それが年齢と共に弱ると、ひざは安定性を失い、衝撃が吸収できなくなり、ガタガタします。

ガタガタすると、クッションの役割を果たす半月板が、まず水平に分離します。そうなると、さらに不安定になり、今度は滑らかに動く為にツルツルしている関節軟骨が、ガサガサに傷んできます。

そこまで進行すると、関節の骨に骨棘と呼ばれるトゲができ、O脚になり、最後には手術しなければならない事態に陥ります。

これが、高齢者のひざの痛みの正体「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」です。

つまり、大腿四頭筋の筋力低下が原因です。

ヒアルロン酸を打っても、誰かに揉んでもらっても、電気を当てても何も変わりません。筋力低下が原因だからです。唯一の解決策は、筋トレです。

毎日1時間ウォーキングしているのに、ひざが痛くなったと病院に通院している高齢者は沢山います。

これらのことからも、年齢と共に筋トレをする必要があることが分かると思います。

個人事業主の方は、特に健康に気を遣っておられることでしょう。その中に筋トレも含めて頂くと、さらに明るい未来が待っているのではないでしょうか。

唯一、最大のアンチエイジングは、筋トレです。

いくら高い基礎化粧品を使っても、肌が赤ちゃんのように若返ることはありません。

いくら体に良い食べ物を食べても、内臓も血管も神経も若返りません。

年齢に関係なく、筋肉だけが自分の努力で強化できる器官です。

#5 医療従事者にも必要な『道徳心』

14年間整骨院に勤務(6年間は分院長)、独立開業して6年目の柔道整復師の浅原です。

これまでの臨床経験に基づき、あくまで個人的な意見としてコラムを書かせて頂きます。

私は、ドクターでも、人を治そうとする医療従事者でも、高い道徳心が必要だと考えています。

整骨院を経営している私のFacebookには、たくさんの治療の広告が表示されます。

・平日の3時間たったの週1回で整体技術を習得
・誰でも簡単に、少し触るだけで体が緩む

本当でしょうか?

個人事業主の皆さんならお分かりだと思いますが、仕事や技術がそんなに簡単に習得できることはありません。そして、治療はそれ程甘くありません。

何度も失敗し、くじけそうになりながら、苦しい経験の中で、やっと習得できる技術が、揺るぎない自信になると考えています。私は、それ以外信用できません。

単に筋肉が緩むだけで痛みが解消すれば、どんなに楽でしょう。自然治癒力を超えたことで痛みが出ているのに、それを無理矢理高めて効果があれば、誰も苦しむことはありません。

では、民間の整体の資格ではなく、あんま・マッサージ師、鍼灸師、柔道整復師など国家資格を持っている医療従事者なら信用できるでしょうか?

柔道整復師である私が思うに、今の鍼灸整骨院の先生は、ビジネス治療家の方も多いです。

例えると、サラリーマン教師みたいなものでしょうか。(笑)

いかに新規患者を集客するか、いかにリピートさせるか、どう煽れば回数券が売れるかにしか興味がないようです。

本来は、治ればリピートする必要はありません。

凄い鍼灸師の先生は、舌診、脈診、顔色、話を聞いた上で鍼を打ちます。たくさんの流派があり、それらを極めようとすれば、厳しい修業しかありません。

あんま・マッサージ師の先生は、それぞれの患者に合わせ、手の動かし方、力の加え方、押さえる場所などの最適解を体で覚えていくものです。

そうやって必死に覚えた技術を駆使しても、治せない患者がいるのが現実です。

本来は、国家試験に合格してからがスタートであり、自分の勤めている院での勉強だけでなく、知見を広めていくべきです。

でも、そんな治療家は稀です。

ただ、腕が良ければ繁盛する時代ではなく、経営の勉強も必要ですが、この仕事で儲けようとすることが間違いです。

関東の某大手整骨院グループは、最初の3回は4000円、4回目から突然7000円にし、32回券を買った方がお得だと、回数券を買わせようとします。

7万円の年会費を払えば、いつ来てもいいという院もあります。でも、患者さんにはしっかり健康保険を使わせます。年会費を巻き上げ、いつもの不正な保険請求は継続させる素晴らしいアイディアです。

五十肩の治療で、30万円のローンを組まされた患者さんもいます。1年通って「治らない」というと、「もう30万円分ローンを組んだら治る」と、若い柔道整復師に個室でしつこく勧められるそうです。

辛い痛みで治療に行くと、騙される時代に入ったようです。

PAGE TOP