#06 コロナに打ち勝ったお店の共通点

あなたが優秀な個人事業主なのであれば、おそらく気づいていることでしょう。

新型コロナウイルスで明らかになったのは、
「実店舗の限界」ではなく
「顧客だけの店舗の限界」です。

ここでいう、
「顧客」とは、「サービスや商品を買う人」のことです。

顧客がいる方が良いに決まってる。
本当にそうでしょうか?
コロナに打ち勝ち、生き残っているお店には顧客ではなく何がいたのでしょうか…?

それは、紛れもなく『ファン』を抱えていた店です。

「ファン」とは、「サービス提供者を応援する人」のことです。

ファンを抱えていたお店は、非常事態宣言や外出自粛などものともせず、
「前売り券」や「クラウドファンディング」で、
店を守り続けるだけのキャッシュの確保だけでなく、
通常よりも売上を伸ばすこともできました。

応援する人の「この店はコロナなんかに潰させないぞ」という気持ちがお店を支えたわけです。

今やサービスは、「品質」ではなく、「人」で選ばれるようになりました。

牧野さんのコラムでもあったように、サービスを提供する人は、
「人として選ばれるためには、どんな人間であるべきか?」ということを、常に考えていかなければなりません。

伸びシロならぬ「応援シロがある人物」にならなければいけません。
また、「自分の成功が世の中に、どのようなプラスをもたらすのか?」ということを打ち出していかないといけません。

これは、最近よく聞くようになった「クラウドファンディング」からも明らかです。

クラウドファンディングでは、自分のプロジェクト(つくりたい世界や守りたいもの)を応援してくれる方に、「リターン」として自分のサービスを販売します。

他のサービスも、このような形で販売する時代になってきています。

応援しがいのない「応援シロ」が無いサービス提供者が迎えるのは、大手との「安く大量に売る」競争から抜け出せない、かなりシビアな未来です。

そんな未来を迎えないために、サービスを提供する皆さんがするべきことは、
①自分の物語を打ち出す
(これは、牧野さんから詳しくお話いただきました)

②出してもらったお金を「どのようにサービス(リターン)に使うか」
(お金を出す人は、もちろん「いいお金の使い方をしてくれる人のサービス」を買いますよね)

「お金の使い方をどのように見せていくか」も大事ですね。

これからの時代を生き抜くには、この辺を考えていかないといけません。

恩着せがましいですが一例として、弊社は半額キャンペーンを打ち出し、コロナで大変な皆様に、日頃の感謝の気持ちとしてのリターンをしました。

皆様の事業はお客様にしっかりリターン出来てるでしょうか?
もちろんお金を稼ぐことは大切なことですが、プラスαで皆さんもぜひ一度、考えてみてはいかがでしょう?

#07 ただ単にサービスを提供するやつになるな

お客様からいただいたお金(売上げ)で、ただ単にサービスを提供するな!

おそらくあなたの頭には今?マークが浮かんでるかと思います。

お金をもらってランチを提供する。
お金をもらってカットをする。
お金をもらってサービスを提供する。

これは確かに当たり前の話です。
私が言いたいのは
「そんなものは当たり前の話だ」
という事です。

昨日話した応援シロがあったとしても、ファンが既にいるとしても、そんなファンからいただいた支援金(売上げ)の使い方をミスるなと言う話です。

俺はその日を全力で生きる!
と言ってその日儲かったお金を全部使う人はこの記事は読まなくて良いです。笑

あなたが今後も事業を続けていきたいのであれば、『支援金(売上げ)の使い方』を学ぶ必要があります。

個人事業主であるあなたは、支援を預かる人間です。

預かったお金は捨てちゃダメです。
問題は、お金を捨てている人に「お金を捨てている自覚が無い」ということ。いわゆる死金です。

お金の使い方(生かし方・活かし方)は、日頃から意識的にお金を使わないと上手くならないので、皆から代表して支援を募る立場である個人事業主は、日頃から意識的にお金を使っておく必要があります。

これは、支援を預かる人間の使命です。

ここからが重要です。
お客様からの売上げをどのようにして、リターンしていくか。
ファンにファンでいてもらうために、何が出来るか。

私がすごいなーと思う個人事業主さんにこの内容を質問して、インタビューして来ましたので、いくつか具体例を紹介します。

●美容室Aさん
私はお客様との会話の中で、常にお客様が何に興味を持っているのかを引き出して聞いています。
そして、次回来る時にはそのお客様と同じくらいの知識を持って会話できるようにします。
その知識にお客様の売上げを使っています。

※確かに新規を獲得するのは、既存の5倍労力と時間が必要と言われています。無駄に広告費を使うより、その方のために時間とお金を使う方がファン化をより進められますね。
流行などなら汎用性もあり、いろんなお客様との会話もはずみます。

●ネイルサロンBさん
私は月の売上げの10%は必ずお店の内装や雰囲気づくりに使っています。前回◯◯さんがキャンペーンメニューを頼んでくれたその売上げで、この花を買ったんですよ。
なんて話すととても喜ばれます。
他には常連のお客様には、好きなアロマや飲み物なんかを予約があったら買いに行くようにしています。

※これも既存のお客様のファン化を加速させますね。好きと言っていた歌手のBGM、好きな香り、心地よい雰囲気作りをしてもらえると、感動を体験できますね。

明日、インタビューの続きを書きます。

#08 売れる商品とは何か?

●飲食店Cさん
私は売上げを広告費には使わず、スタッフの満足度へ投資をしています。コミニュケーションの場である飲み会はもちろん、本やセミナーなどを提供したり、月に一度少し高いお店でミーティングをしたりします。スタッフの満足度を上げることが顧客の満足度に繋がっていると私は確信しています。

※この方は飲食店を複数経営されている凄い方です(個人事業主)
お客様からの支援金(売上げ)を人材育成や人材投資に使うことによって、お店全体の雰囲気を良くする、その先に、接客やサービス提供でお客様の満足度を上げて、還元するのはある意味プラスの連鎖を生み出していますね。

今回は一例でしたが、どの方も生きたお金の使い方をしていました。
自分自身、知識
お店の雰囲気や内装
細かいサービス
人材投資
全てしっかりとファンであるお客様に還元出来ていると思いませんか?

■さて、話はガラッと変わります。

『売れる商品』とはなんでしょう?

商いをしている全ての人に共通する最大の課題は「商品を売る」です。

どれだけ御託を並べたところで、商品が売れなければ、商いを続けていくことはできません。

そこで、まずは自分が取り扱っている商品を『売れる商品』にする必要があります。

これは、自分がお客さんらになった場合を考えると見えてきます。
多くの人は、モノを買う時や、時間を割く時は、「当てたい」よりも「ハズしたくない」の方が動機として強いんです。

つまり、
 
一か八かの買い物なんてしないし、
写真や動画で見たことがない場所を旅行には選びません。

「ハズしたくない」という気持ちの方が強いので、皆、「『ある程度の当たり』が約束されているモノ」を選びます。
売れているモノを選びます。

つまり、『売れる商品とは何か?』の答えは『売れているモノ』です。

あなたの業界で本質を捉えて、
『売れているモノ』
はなんでしょうか?
顧客目線で調べて、考えてみてください。

また、経営者ならお客様一人一人が別人であることを理解しておかないといけません。

『美容室に行く人』の中にも、
「髪を切りに美容室に行く人」と
「かっこよく、かわいく、なりたくて美容室に行く人」と
「アンチエイジングで美容室に行く人」は、
まったく別人です。

「アンチエイジングで美容室に行く人」にしか届かないような無料キャンペーンを打てば、その美容室の認知度が上がり、「髪を切りに美容室に行く人」と「かっこよく、かわいく、なりたくて美容室に行く人」の売り上げが伸びます。

 
『顧客を細分化して、そのうち一つのターゲットに向けてキャンペーンを打って、商品の認知度を上げて、売り上げを伸ばす』は、様々な業種でも使えると思うので、試してみてください。

#09 あなたのサービスの「サイズ」は?

あなたが成功してると思うのなら、即答してください。

「あなたのサービス(お店)は何人のお客さんがいれば回りますか?」

もう少し具体的に言うと、「何人の【ファン】がいれば、最低限の売上を確保できますか?」

1回目でも述べましたが
【顧客】=サービスを買う人  
【ファン】=サービス提供者を応援する人

実店舗オーナーなら、家賃や光熱費などのランニングコストや、一日の売上ラインは把握していることでしょう。
ただ、「何人のお客さんで店を回すか?」「Aさんが、月に何回来店してくださっているか?」などは把握していますか?

きちんと数字で理解していないオーナーがあまりにも多いです。

「2ヶ月に1回くらい…」
「なるべく多くのお客様に来て欲しい…」
など、ちんぷんかんぷんな答えしか持っていません。

では、一度目を閉じて考えてください。

毎日店に来てくれるAさんがいます。毎日15万使ってくれるなら、その店のお客さんは「1人」でいいですよね?

それならば、SNSで宣伝なんて打たずに、AさんにLINEを送った方が、よっぽど効率が良いと思いませんか?

こんな感じで、そのサービスを回し続ける為に必要な客数によって、宣伝の手段は大きく変わってきます。

地元に根付いた飲食店をやるなら、SNSマーケティングだの余計なことをせずに、「近所の人」にフルコミットした方が1800倍広告効果はあります。(群馬流氷科学センター調べ)

ちなみに、田舎の方に行くと、SNSはおろか、ホームページすらない店というのが普通にあったりします。
『隠れた名店ブランディング』などではなく、普通に地元のお客さんで回っているから、ホームページなんていりません。

SNSに精を出すよりも、地元のお祭りのお手伝いに参加したり、町のボランティアに参加する方が、よっぽど店の集客に繋がります。
「サービスのサイズ」と「アプローチ」が合っているわけですね。

「サービス(商品)に合わせた届け方を正しく選ぶ」というのは基本中の基本なのですが、そもそも「サービスのサイズ」を把握しておかないと話になりません。

 
どうやら多くの経営者は「イケてるマーケティング」に簡単に目を奪われるみたいなので、「自分のサービスは何人のお客さんがいれば回るの?」と自問自答し続けた方がイイと思います。

#10 個人事業主の賢い戦い方とは

ここまでの話や、今の時代の戦い方をあらためて整理します。

・あらゆるサービスの品質があがり、簡単に手に入るようになった。

・品質や機能で差別化を図りにくくなった。

・品質(機能)がコモディティー化すると「誰から買うか?」の勝負になってくる。

・スモールビジネスは特に『人』を売り、ファンを作ることが大事。

・「オンライン化」は、自社製品を世界ランカーと同じ商品棚に並べる作業なので、不用意に手を出さない方が吉。

・弱者は「弱者の戦略」をキチンと取る。

・「機能や仕組み」は一瞬でコピーされるが、「人間関係」は奪われないので、積極的に「人間関係」を築く。
 
・「顧客=商品を買う人。ファン=サービス提供者を応援してくれる人」と定義し、「自分の店は何人のファンがいれば回るか?」を把握しておく。
 
・「50人で回る店」ならば、SNSなんぞに精を出さずに、地元住民との付き合いにフルコミットするのが吉。

・ネットの発信が供給過多(タイムラインは宣伝ばっかり)になっているので、オフラインで人に会いまくっているヤツが結局一番強い。

 
こんな感じです。
これらをベースに、自分の仕事を設計してください。

最後に、私が読んで面白かった記事を載せておきます。
個人事業主には目から鱗の記事です。
ぜひ読んでみてください。

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