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サロンオーナー’sコラム #235
 💰最短で利益を上げる🔥
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ネットではよくそんな言葉を見ます。
怪しいものから、胡散臭いものまで、情報が溢れています。

そんな中で、26歳から34歳まで会社経営をしていた村島が本当に使えるものを今日から4日間話します。

騙されたと思って読んでみてください。

【行動経済学】
を知っていますか?
文字で見ると難しいですが、個人事業主であればすぐに理解可能です。

行動経済学とはズバリ
◉非合理な行動を理解する力
です。

さて、皆さまにお聞きします。
人間はそもそも合理的な生き物なのでしょうか?

一般的な経済学では「人間は合理的に行動する」という前提で成り立っています。
合理的な個人事業主であれば、最小限のコストで最大の利益を追求するはずです。

しかし、現実の私たちはどうでしょうか。日々の生活では、非合理な選択をしてしまうことがよくあります。
例えば、ポイントUPやセールの告知に惹かれて本当に必要でないものまで買い込んだり、面倒に感じてしまい、有利なビジネスチャンスを見逃した経験はありませんか?

こうした「非合理」な行動の背景にある心理を解き明かすのが行動経済学です。
行動経済学は、心理学と経済学の融合分野であり、私たちの感情や無意識のバイアス(偏り)がどのように意思決定に影響するかを解明します。
人間は理屈だけでは動かないため、従来の経済学が説明しきれなかった現実的な行動パターンが、この分野を通して明らかになります。
ある種人間らしい部分が理解できるようになります。

◉個人事業主にとっての行動経済学の意義

個人事業主は、ビジネスの大小さまざまな判断を日々求められます。時間や資源が限られているなか、サービスの価格設定や集客の施策など、効率的かつ効果的な意思決定が欠かせません。
こうした場面で人間である顧客の心理を理解することが、経営を成功させるカギとなります。
例えば、顧客が何に価値を感じ、どのようなタイミングで商品を購入するかを予測できれば、売上を伸ばす戦略が立てやすくなります。

また、行動経済学の理論は、顧客だけでなく自分自身にも応用できます。個人事業主は時に、自分の能力やビジネスに対して過信することがあります。
「このままのやり方で十分」と考え、変化の機会を逃してしまうこともあるでしょう。
これを「現状維持バイアス」と呼びますが、このような思い込みは事業の成長を妨げるリスクがあります。
行動経済学の知識を活かせば、自分の判断がどこで偏っているのかに気づき、柔軟な思考で経営の質を向上させることができます。

◉感情がもたらす行動の影響

人間の意思決定は、理性だけではなく感情にも強く影響を受けます。例えば、急な出費に対する不安や、短期的な快楽への誘惑が、私たちの行動を左右します。
このような感情的な反応に対処する力を身につけることで、無駄な支出を抑え、冷静にビジネスチャンスを掴むことが可能になります。

今日の分をまとめます。

◉行動経済学を経営に取り入れる

行動経済学を学ぶことで、顧客の購買心理を理解し、自分自身のバイアスを見抜くスキルが身につきます。非合理に見える行動にも法則があると知ることで、個人事業の運営を効率化し、成功の確率を高められるでしょう。
この学問が提供する「心理の理解」という視点を日常の経営に取り入れて、賢い判断を積み重ねていきましょう。

明日はより具体的にお話しします!

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サロンオーナー’sコラム #236
 💰最短で利益を上げる②🔥
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さて、今日から具体的なお話です。

◉損失回避バイアスの活用

行動経済学で重要な理論の一つに「損失回避バイアス」があります。
プロスペクト理論とも言います。
これは、人が利益を得る喜びよりも、損失を回避する痛みを強く感じるという心理傾向です。
例えば、顧客は「通常価格1万円の商品が今だけ2,000円引き」というメッセージを見たとき、単にお得だと感じるだけでなく、「今買わなければ2,000円を損する」と思い、購入を急ぐ傾向があります。
この心理は、私たちがリスクを避けるために早まった決断をする場面でも見られます。

個人事業主にとって、このバイアスを利用することで売上を伸ばす戦略が立てられます。期間限定のキャンペーンや「残り○個」という表現を使い、「今買わないと損をする」と顧客に感じさせることが効果的です。また、価格を下げるときは「割引によって得をする」ことを強調するよりも、「今だけ安く買わなければ将来的に高い金額で購入するリスクがある」と伝える方が顧客の行動を促しやすくなります。
楽天のお買い物マラソンやAmazonのプライム感謝祭などのセールはこれを上手く組み込んでいます。
期間限定、この店舗限定、などの限定にもその効果があります。

◉アンカリング効果の使い方

もう一つの重要な理論に「アンカリング効果」があります。これは、人間が最初に提示された情報を基準(アンカー)として、その後の判断をする傾向を指します。たとえば、1万円の商品を最初に提示されてから8,000円に値下げされると、顧客は「お得だ」と感じやすくなります。
しかし、最初から8,000円と伝えた場合、同じ価格でも割安感が弱くなります。このように、最初の情報がその後の判断に大きな影響を与えるのです。

個人事業主がサービスの価格を設定する際にも、この効果を活かせます。
例えば、見積もりを出すときに、少し高めの金額を提示してから割引を提案することで、顧客に特別なサービスを受けていると感じてもらえます。これにより、顧客はより高い満足度を感じ、値段以上の価値を見出してくれるでしょう。

これらバイアスを活かした販売戦略をいくつかあげてみます。

損失回避とアンカリングの効果は、さまざまな場面で活用できます。例えば、飲食店では「通常1,500円のランチが今週限定で1,200円」という宣伝が有効です。これにより、顧客は「今行かなければ損だ」と感じ、来店を促されます。同時に、メニューの一番上に高価なコース料理を置いておくと、それが基準(アンカー)となり、他のメニューが手頃に見えるため注文率が上がるのです。

また、在庫販売の場面でも「数量限定」「先着順」「残り○名」といった言葉を使うと効果的です。損失回避バイアスによって、顧客は他の人に先を越されることを恐れ、すぐに購入を決断します。こうした心理効果を組み合わせることで、販売促進につながる施策を設計できます。

⚠️自分の判断にもバイアスが潜む

行動経済学の理論は顧客だけでなく、事業主自身にも影響を及ぼします。例えば、アンカリング効果の影響で「この商品の市場価値はこれくらい」と思い込んでしまい、価格を下げる決断ができないことがあります。また、損失回避バイアスによって、利益が見込める投資を「リスクが怖い」と見送ってしまうこともあります。

こうしたバイアスに気づくことで、より柔軟な判断ができるようになります。「本当にその価格設定で良いのか」「新しいチャレンジを怖がりすぎていないか」といった問いを自分に投げかけ、冷静な経営判断を心がけましょう。

まとめます。
バイアスを味方につけよう‼️

損失回避バイアスとアンカリング効果は、どちらも人間の心理に深く根差しています。これらを理解し、適切に活用することで、個人事業の成長を後押しすることが可能です。顧客の感情を上手に刺激することで売上を伸ばすだけでなく、自分自身のバイアスに気づき、経営判断の質を高めましょう。

明日は、「選択肢のパラドックス」と「現状維持バイアス」に注目し、さらに具体的な経営の改善策を紹介します。

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サロンオーナー’sコラム #237
 💰最短で利益を上げる③🔥
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◉選択肢のパラドックス
◉現状維持バイアス
に気をつけよう‼️

選択肢が多いと逆効果になる「選択肢のパラドックス」

一般的に、選択肢を増やせば顧客の満足度が上がると考えがちです。しかし、行動経済学の「選択肢のパラドックス」によると、選択肢が増えすぎると逆に顧客は決断をためらい、何も選ばないという現象が起こることがわかっています。例えば、複数の商品プランやサービスコースを用意した結果、かえって顧客が迷ってしまい、最終的に購入を見送られるケースがあるのです。

ある実験では、6種類のジャムを提示した場合と、24種類のジャムを提示した場合で、購入率を比較したところ、少ない選択肢を提示したほうが売上が高まる結果が得られました。選択肢が多すぎると、「どれがベストなのか」を選ぶことが難しくなり、顧客が行動に移すハードルが上がってしまうのです。
ちなみに、ミシュランを取るような飲食店はコース料理のみ、と選択肢が少ない店が多いです。

個人事業主としても、この現象に配慮した商品設計やサービス提供が重要です。例えば、複雑なメニューを簡潔にまとめたり、プランを3つ程度に絞ることで、顧客が迷わず決断しやすくなります。明確な「おすすめプラン」を設けるのも効果的です。

◉シンプルな選択肢がもたらす効果

選択肢を減らすと「選べない」というストレスが軽減され、顧客の満足度も高まります。例えば、セットメニューや「定番プラン」を用意し、「これさえ選べば間違いない」と顧客に感じてもらう工夫が有効です。また、「人気No.1」といった情報を加えることで、選択肢を絞り込む手助けができます。こうした取り組みによって、顧客の満足度と売上の両方を高めることが可能です。

◉現状維持バイアスに打ち勝つ方法

次に取り上げる「現状維持バイアス」とは、人が変化を避け、現在の状態を維持しようとする心理傾向のことです。
今月末の選挙で明確に支持する理由がなくても自民党に投票される方が多いのも、この現状維持バイアスが大いに影響しています。
新しいサービスを提供したり、新商品を導入した際に、顧客がなかなか興味を示さない場合、このバイアスが影響していることが考えられます。例えば、「今のままで問題ない」「変えるのが面倒だ」といった理由で、顧客が新しい選択肢を避けるケースです。
AmazonプライムやNetflixなどのサブスクモデルもこれを上手く使っています。

この現状維持バイアスは、個人事業主自身にも影響を及ぼします。長く使っているシステムや慣れ親しんだビジネスモデルから離れるのは不安を伴います。しかし、新しい取り組みを避けていると、市場の変化に対応できなくなり、成長の機会を逃すことになりかねません。

◉習慣形成とロイヤル顧客の育成

顧客との長期的な関係を築くためには「習慣形成」を促すことが重要です。サービスや商品を定期的に利用する習慣を作れば、顧客の満足度が向上し、競合への流出を防ぐことができます。例えば、美容サロンなら「月1回のヘッドスパ割引」や「来店ごとにスタンプが貯まる特典」など、定期利用を促す仕組みが有効です。このように習慣化を支えることで、顧客は徐々にロイヤル顧客(リピーター)へと成長します。

さらに、特別感を提供することもロイヤル顧客を育成する鍵です。誕生日特典や限定イベントへの招待を通じて、「この店だから続けたい」と感じてもらうことが大切です。これにより、価格競争に巻き込まれず、顧客の離脱を防ぎながら安定した収益基盤を築けます。

習慣の形成は、現状維持バイアスを味方につける強力な手段でもあります。一度定期的なサービス利用が習慣化されると、顧客はその流れを変えにくくなり、長期的な関係が築かれるのです。

◉変化を促すための具体的な工夫

このバイアスに打ち勝つためには、変化のメリットを具体的に伝えることが重要です。例えば、既存顧客に対して新商品を提案する場合、「導入することで〇〇円のコスト削減が見込めます」といった具体的な数字を示すと、行動を促しやすくなります。また、「お試し期間」や「返金保証」を設けることで、顧客が変化に伴うリスクを感じにくくする工夫も効果的です。

自分の経営判断においても、「もし今のビジネスモデルを変えたらどんなメリットがあるか?」と問い直すことが大切です。第三者の意見を取り入れ、現状維持に固執せず、改善点を見つける視点を持つことで、経営の質を高められます。

◉選択肢の整理と現状打破の取り組みの具体例

例えば、フリーランスのデザイナーがパッケージプランを提供する際、あまりに多くのプランを用意するのではなく、「ライト」「スタンダード」「プレミアム」の3つのプランに絞ることで、顧客が選びやすくなります。また、現状維持バイアスを克服するために、「今だけ無料相談」を実施し、新サービスを体験してもらう機会を作るのも効果的です。
不思議なことに無料でも一度サービスを利用し、関わりを持つと関わり続けたいいう現状維持バイアスがかかります。

自分の事業でも、1人だけでも、定期的に「現状維持から脱却するためのミーティング」を開催し、新しいアイデアを検討する時間を設けると良いでしょう。現状に満足せず、常に改善を追求する姿勢が、長期的な成功を支えます。

まとめます。
選択肢を整理し、変化を恐れない経営を‼️

「選択肢のパラドックス」と「現状維持バイアス」は、どちらも経営の判断に大きな影響を与えます。個人事業主としては、顧客が選びやすいシンプルな選択肢を用意し、変化に対する抵抗を軽減する工夫が求められます。また、自分自身の経営でも現状に甘んじることなく、積極的に新しいアイデアや方法を取り入れることが重要です。

明日は、「プランニング・ファラシー」をテーマに、より現実的な経営計画を立てるための方法を考察します。

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サロンオーナー’sコラム #238
 💰最短で利益を上げる④🔥
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プランニング・ファラシーを避けて現実的な経営を目指します。
(プランニング・ファラシーってなんやねん、、、笑)

◉楽観的すぎる計画は危険

人は計画を立てるとき、必要な時間やコストを過小評価しがちです。この心理的傾向を「プランニング・ファラシー」といいます。
例えば、「このプロジェクトは1週間で終わる」と見積もっても、実際にはトラブルや遅延で2週間かかるといった経験があるかもしれません。個人事業主が売上目標や新しいサービスの導入を計画する際にも、このバイアスに陥りやすい傾向があります。
要は、計画時には人はポジティブで楽観的になり過ぎてしまうということです。

特に、売上の見込みを楽観的に考えてしまって、在庫を抱えすぎたり、資金繰りが厳しくなるケースは少なくありません。「計画通りに進むはず」と信じすぎることで、予測が外れたときに大きなリスクを抱えることになります。

◉リアルなシナリオを用意することの重要性

プランニング・ファラシーを避けるためには、複数のシナリオを用意し、最悪のケースも考慮することが重要です。「計画通りにいかなかった場合、どう対応するか?」という視点で事前に準備を進めましょう。例えば、商品の売上が目標の80%にとどまった場合でも利益を出せるよう、経費を見直すといった策が考えられます。

また、進捗管理の段階でも「途中で見直す仕組み」を組み込むと効果的です。例えば、月ごとに目標と実績を比較し、必要に応じて方向転換をすることで、大きな損失を未然に防ぐことができます。
私も常に、最高と最低を考えた上で計画を立てます。
最低事前に考えておくと、そこだけは回避しようと頑張れます。

◉第三者の意見を取り入れる

自分自身では、どうしても楽観的な予測をしてしまいがちです。そのため、第三者の意見を取り入れることも有効です。例えば、信頼できるビジネスパートナーや顧問税理士から、計画に対するフィードバックをもらうと、バイアスを排除しやすくなります。
個人総研に相談していただいても構いません。

特に、計画の初期段階で他者の視点を取り入れると、見落としやリスクを減らすことができます。「この見積もりは甘くないか?」「予備費は十分に確保されているか?」といった指摘を受けることで、計画の精度が向上します。

◉マージンを設け、柔軟な対応を可能にする

計画には必ず「余裕(マージン)」を持たせることも大切です。すべてが順調に進むことを前提に計画を立てるのではなく、時間やコストに余裕を持たせたプランを作成しましょう。例えば、「このプロジェクトは1か月で終わる」と考えた場合、あえて1.5か月の期間を確保することで、万一のトラブルにも対応しやすくなります。

また、柔軟な対応を可能にするための「計画変更のルール」も事前に設けておくと良いでしょう。市場の変化や予期せぬ事態が発生した場合でも、素早く対応できる体制を整えることが、長期的な成功を支えます。
これは計画以外にも、個人事業主自身の心にも言えます。
常にどこかに余裕や余白、いい意味での逃げ道を用意しておくことがメンタルの安定にも繋がります。

より具体的にお話をすると、例えばオンラインショップを運営する個人事業主が新商品を販売する場合、初回の在庫数を控えめに設定し、売れ行きを見ながら追加発注するのも一つの方法です。「初月で必ず100個売れる」と決めつけるのではなく、「50個売れたら追加で注文する」といった柔軟な対応で、在庫リスクを最小限に抑えます。

さらに、月次の売上予測を立てる際には、「楽観的なシナリオ」「中間のシナリオ」「悲観的なシナリオ」の3種類を用意するのが効果的です。それぞれに対応する具体的な施策を考えておけば、どのシナリオになっても冷静に対処できます。

◉感情のコントロールも大切

人間の意思決定は、理性だけでなく感情にも大きく左右されます。ポジティブな感情は行動を促し、ネガティブな感情は慎重な判断をもたらします。ビジネスでは、感情の影響を見極めた対応が重要です。感情が判断に影響を与えることで、経済的に不利な選択をしてしまうことも多いのです。例えば、売上が低迷すると焦りから無理な値下げや過剰な広告費を投じてしまうことがあります。これは「感情ヒューリスティック」と呼ばれ、短期的な不安に駆られて長期的な視点を見失う典型例です。

個人事業主が感情に左右されないためにも、上記で述べたようなあらかじめ行動指針を決め、冷静に対処できる仕組みを持つことが重要です。複数のシナリオを用意し、特に「最悪のケース」を想定しておけば、不安に流されず適切な対応が可能になります。また、進捗を定期的に振り返り、第三者のアドバイスを取り入れることで感情バイアスを和らげることができます。感情を否定するのではなく、それを自覚し、計画的な意思決定を支える手段にすることが経営の安定につながります。

まとめます。
感情を理解し計画はより鮮明に、リアルに。

プランニング・ファラシーは、多くの個人事業主にとって見過ごされがちな課題です。「楽観的な見積もりは危険だ」と認識し、計画を立てる時ほど厳しく、リアルにしてみてください。これは後々経営の安定に直結します。複数のシナリオを用意し、第三者の意見を取り入れ、余裕を持たせた計画を実践することで、感情をうまく使いこなして、予測外の事態にも柔軟に対応できるようになります。
日々の経営においては、感情に流されず、冷静な判断力を養うことが重要です。

ぜひこの4日間のコラムをご自身の事業に重ね合わせて、もっともっと事業を活性化させてみてください‼️
ありがとうございました‼️

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