#51 興味の連鎖を生む「道理コピー」
こんにちはマキノです。
7月に入りましたね。
今月はオリンピックの開催などで話題に事欠かない月になりそうです。
個人事業主にとってもいろんな影響が出るかもですが、お互いに乗り切っていきましょう。
今週最初のコラムは「私の専門分野」である「広告コピーの書き方」をご紹介します。
今回ご紹介するコピーの書き方は別名「道理コピー」というものです。
このコピーの書き方は今まで私が隠して人に教えなかったノウハウです。
ノウハウは簡単ですが、かなり役立つと思いますので、ぜひ最後までお読みください。
【目 次】
1.道理コピーとは
2.道理コピーの型と例
3.道理コピーの使い方
★1.道理コピーとは
広告を書くということは、それを読んでくれる見込み客とのゲームだと思ってください。
人の心を捕らえる広告の要素は
・トクする情報
・ソンする警告
だけではありません。
実は、上記の要素に加えて「なるほどもっともだ、それは道理だ」という言葉が入ると広告のパワーが一気に上がるのです。
また、広告コピーの一文一文は「興味の連鎖」をさせなくてはなりません。
なぜなら、内容に興味を失った瞬間に、読み手はその広告文から離れてしまうからです。
だからこそ、「型(順番)」を覚える必要があるわけです。
では、道理コピーがどのような構成になっているかを記しておきます。
★2.道理コピーの型と例
あるメガネ店が出したコピーを例にしてみます。
型(順番)も一緒に覚えてくださいね。
キャッチコピー「メガネは涙をながせません」
(※実はあえて「流せ」をひらがなにしてあります)
道理1「メガネは涙をながせません」
道理2「目に入ったホコリは涙が流してくれます」
道理3「しかし、メガネはそれができないのです」
道理の説明「汚れてホコリが入ってもメガネは・・・」
メッセージ「だから時々総点検をしてあげましょう」
道理4「メガネはもう一つのあなたの目です」
道理の説明「ただキレイなだけでなく、正しい視力を保つ意味でも・・・」
メッセージ「○○メガネでは、単に洗うだけの洗浄サービスは・・・」
上記の説明「当店では「クリアリング」➊・・・➋・・・❸・・・」
オドシ文句「メガネはあなたの目です」
メッセージ「だからこそ年に4度はクリアリングとご記憶ください」
オドシ文句「あなたのメガネは想像以上に疲れています」
以上が「型」と「例」です。
かなりの執拗さですよね。
しかし、オドシ文句に嫌な感じがしないのは、丁寧な言葉遣いはもちろんですが、道理を先に述べているからです。
この流れこそが「道理コピー」の強みといえます。
★3.道理コピーの使い方
これはメガネを売る広告ではありませんよね。
「クリアリング」というサービスをフロントエンド(集客用の無料商品や無料サービス)にして、来店者を増やそうという意図の広告です。
このように、フロントエンドの広告に「道理コピー」を入れることで、お客様に「リスク」を負わせることなく来店してもらう確率を上げることができます。
同時に、お店の姿勢やイメージをもアピールできます。
さらに、来店していただければ「あなたの人となり」まで伝えることができるわけです。
ぜひ、この使い方も参考にしてください。
では(^_-)-☆
P.S.
「流せ」をひらがなにした理由は次回に!
#52 キャッチコピーは「絵」として見よ
こんにちはマキノです。
前回の「道理コピー」は試されましたか?
キャッチコピーの「メガネは涙をながせません」で、あえて「流せ」をひらがなにしてある理由をお話しします。
【目 次】
1. コピーを「絵」として見る
2. 質問には質問で答える
3. 相手の心の中にある真実
★1.コピーを「絵」として見る
まずは「メガネは涙をながせません」という文字を一枚の「絵」としてみてください。
すると・・・
・メガネ(カタカナ)という「絵」
・涙(漢字)という「絵」
これらが引き立ちます。
これらはこの広告の主役と脇役です。
「ながす」を漢字にすると、漢字の「主役」が二人になり「涙」という名脇役が目立たなくなります。
このような理由から「ながす」を感じにしなかったのです。
「文章を『絵』としてとらえる」という新しい視点も持てるようにしたいですね。
★2.質問には質問で答える
私はコピーライターですが「牧野さんって何やっている人ですか?」とよく聞かれます。
「だから、コピーライターだって言っとるやんけ…」
と、心で思いつつ私は次のような質問をあえて返します。
「どんな仕事だと思いますか?」
すると面白いことにみなさん様々な答え方をされます。
結構、受けたのは
「コピー機を売っているんですか?」
という反応でした。
“ライター” の部分をすっ飛ばす方がいることです。
こんなラフな格好した営業もいないだろうし、と思いつつ笑って
「どうしてそう思われたのですか?」
と聞き返します。
さて、こんな時に私が心掛けていることが2つあります。
1つは
≪相手の言うことを否定しない≫
そして、もう1つは
≪質問には答えず、質問し返す≫
ということです。
相手の言うことを否定しないというのは当然ですが、人は「否定」されると頭にきます。
ムカつくわけです。
些細なとこでも否定されたらいい気分はしませんよね。
もし、否定されたら…
多分、杓子定規で当たり障りない話でその場を早く締めくくろうとするでしょう。
これでは気持ちがこもった会話がでません。
相手の方の「本音」を聞き出すのはこの時点で不可能です。
だから「否定」は絶対にしません。
続いて
質問に答えず、質問し返すということですが、これは、相手の心の中にある真実を聞き出すための手段です。
★3.相手の心の中にある真実
例えば、あなたが洋服屋の店員だとします。
お客さんが店内に入ってきて赤いワンピースと青いワンピースを見比べていたとします。
あなたは何て話しかけますか?
私なら
「どちらかでお悩みになられているのですか?」
と声をかけます。
で、お客さんの答えが「Yes」なら
「失礼ですが、どうして悩まれているのですか?」
とお聞きするでしょう。
そこからお客さんの答えに対して次々と質問を繰り返していきます。
通常ですと、そんな質問をしてくる店員さんはいませんよね。
しかし、私はお客さんにはまず質問をガンガンしまくります。
この質問により
・なぜ、お客さんがこの店に来たのか
・なぜ、このワンピースを手に取ったか
・どのような状況に置かれているのか
・現在、どんな問題を抱えているのか
・どんな価値観で生きられているか
・お客さんの避けたい痛みは何か
・このお客さんの「敵」は何か、誰か
などを知ることができます。
質問せずに、商品の特徴や他との違いをペラペラ喋ったら、お客さんの本音が聞き出せません。
多くの方は、このように質問を繰り返し聞くと相手のプライバシーにずけずけと踏み込むような気がしてしまいます。
なので、控えめにしていますが…
コピーライターとしてはガンガン攻めます(笑)
なぜなら
相手の本音を引き出し、理屈や必要性ではなく「感情」レベルで欲していることを聞き出したいからです。
人は必要なものでも「欲しい!」と思わなければ購入しません。
そのようにお客さんが置かれている立場や状況をよく理解・共感した上で必要な商品を「欲しい」と思っていただく…
その橋渡しをするのがコピーでありそのコピーを作るのが私の仕事です。
ご理解いただけたでしょうか?
P.S.
個人事業主がコピーライティングのスキルを身に着けると「最強」です。
なぜなら、コピーライティングとは、どんな商品でもどんなサービスでも「売る」ことができる最強のスキルだからです。
#53 個人事業主が立ち向かうべき壁-PART1-
こんにちはマキノです。
個人でビジネスを立ち上げたら、立ち向かうべき壁が3つあります。
その3つの壁を乗り越えた経営者だけが真の達成感を得られるとしたら、その壁を知りたくはありませんか?
今週は、その壁を1つずつご紹介します。
【目 次】
1.夢を売るという壁
★1.夢を売るという壁
お客さんというのは、物語にお金を払います。
「現実」にはお金を払いたくないのです。
ちょっと具体的な話になりますが「映画」ってありますよね。
映画とは言うまでもありませんが「現実」ではありません。
すべてはフィクション(架空のお話し)です。
お客さんはフィクションの世界に浸りたいために映画を観に行くのです。
自分が主人公になって、同じようにその場面を疑似体験で経験していくということで、共感を得たりするわけです。
それにより自分のストレスを解消したり、何か自分の悩みを解決するヒントを見つけたり・・・
こんな効果もあるわけです。
ようは、夢のような物語の中から何かを得て「満足」を得るのです。
わざわざ映画館に行って、1,800円お金を払って、2時間近くも椅子にじっと座って映画を観ているのは「夢」を見たいからですよね。
ストーリーを知りたくて、そのストーリーの中に自分が入っていきたいのです。
つまり、「現実逃避」です。
現実は、全然面白くないのです。
辛いことばかりかもしれません。
毎日に飽き飽きして、ストレスがいっぱい溜まってしまっているお客さんもいるでしょう。
だから、フィクションを見たいのです。
「夢」を見たいのです。
そして、その人の「夢」を叶えてあげるのが、私たちビジネスパーソンなのです。
現実的な話をしたり、現実を直視するような商品は、誰も欲しくないのです。
大切なので何度も言いますが、お客さんは「夢」を見たいんです。
そしてその夢を、うんと膨らませたいのです。
そのお手伝いをするのがあなたの役目なのです。
夢だけを語ってあげてください。
そうすれば、あなたの収入もどんどん増えていきます。
テレビ通販の「鍋」ってありますよね。
視聴者は「このお鍋を買ったら、ものすごく美味しい煮物や鍋物料理が作れるんじゃないか」と思うわけです。
でも、それって妄想ですよね。
実際には、料理を作る人の腕であったり、素材の良し悪しだったりするのが現実です。
でも、そんなことを言ったらテレビ通販で「鍋」は売れませんよね。
「この鍋を使えば、あなたでもすごく美味しい料理がつくれて、家族みんなが鍋を囲んで、ふーふー言いながら喜んで笑顔になりますよ!」
という「夢」をうったえるのがテレビ通販の「鍋」なんですよね。
人は、常に「夢」の中、、、妄想の世界で生きていたいのです。
これをよく覚えておいてください。
#54 個人事業主が立ち向かうべき壁-PART2-
こんにちはマキノです。
個人事業主のあなたが立ち向かうべき3つの壁。
今回は、2つ目の壁をご紹介します。
【目 次】
1. 一番のふりをするという壁
★1.一番のふりをするという壁
一番のふりをする・・・
どういうことか分かりますか?
人は「一番」が大好きです。
二番手のことはあまり興味を持たない人って多いですよね。
オリンピックだと金メダルの人は覚えていても、銀・銅メダルの人はあまり覚えていないのではないでしょうか。
とにかく人は、なぜなのか分かりませんが「一番の人」が好きなのです。
一番の人を記憶します。
ということならば、私たちも必ず一番を目指さなければならないわけです。
「目指す」というよりも、何かの商品やサービスを売りだしたときには、自分が一番であるということを言い切らなくてはなりません。
私も、サロン集客マーケティングの世界では、自分が「一番になる」ということを常に言い続けてきました。
だから、多くの美容室オーナーが、私のブログやメルマガを読んでくれたのだと思います。
あなたがこの「コラム」を継続して読まれているのも「何か面白そう」とか「役立ちそう」と興味を持ってくれたからだと思います。
もし、私が「個人ビジネスのマーケティング業界では無敵のナンバーワンコンテンツだ」という自負を持たないでコラムを書いていたら、あなたは読み続けてくれていないでしょう。
ですからあなたも、今後何かの宣伝をするときには
「自分が一番である」
このマインドを忘れないでください。
たとえ一番でなくても構わないのです。
それでも「一番」と言うのです。
たとえば、ラーメン屋さんがあったとしますよね。
ラーメン屋は周りにもいっぱいあって、売上げは一番でないかもしれませんし、味も一番ではないかもしれません。
でも、その店のラーメンの中に入っているネギの量が他とくらべて一番なら「一番」と言っても構わないのです。
整体師の方って多いですよね。
整体師も美容師とならんで、今、ものすごく多いし増えています。
でも、「一番」のところにしかお客さんは行きたくないのです。
だから、「どうやったら一番になれるのか?」ということをちゃんと考えていくのです。
・腕が一番なのか
・お客さんの数が一番なのか
・施術時間の長さが一番なのか
・使っている器具が一番良いものなのか
いろんなこと・要素が考えられると思います。
「とにかく一番を目指す!」
このマインドを覚えておいてください。
#55 個人事業主が立ち向かうべき壁-PART3-
こんにちはマキノです。
個人事業主のあなたが立ち向かうべき3つの壁。
今日は最後の「3つ目の壁」をご紹介しますね。
【目 次】
1.時間をかけるという壁
★1.時間をかけるという壁
誰もが早く「成功」したいって思っていますよね。
ですから
「階段を一っ跳びにして成功したい」
「できれば結果だけを追い求めたい」
って思っているでしょう。
ただ、マーケティング初心者であれば、こんな風に思ってはいけないのです。
とにかく「時間をかける」のです。
時間をかけて、じっくりじっくり攻めていって、じっくり売っていくということをやっていくと、他の店が「時間をじっくりかけていない」という現実が見えてきます。
他の人は、すぐに結果を求めたがりますので、ステップを飛ばすのです。
で、結局、最終的に「損」をする羽目になってしまいます。
だからこそ、じっくりじっくり進むのが一番なのです。
いいですね!?
あと、女性を口説くときをイメージしてみましょう。
(女性の方なら男性に告白するときを想像してください)
たとえば、初対面の女性にいきなり「結婚して下さい」って言ったとしたらどうなると思いますか?
「あなたは何を言ってるんですか!?」
「頭がおかしいんじゃないですか??」
なんて言われてしまうでしょうね。
当然だと思います。
ですから、まずはお話しできるキッカケを探し、仲良くなったら…
Step.0「連絡先教えてくれませんか?」
Step.1「また会っていただけませんか?」
Step.2「今度食事に行きませんか?」
Step.3「ドライブに行きませんか」
Step.4「付き合ってもらえませんか」
Step.5「婚約して下さい」
というステップをちゃんと踏んでいけば、結婚できるチャンスが広がっていくような感じがしないでしょうか?
ビジネスも全く同じです。
時間をかけて、じっくりじっくりやっていけば「成約率」や「購入率」、「集客率」は確実に上がってくるのです。
すぐに結果を求めない。
このことも覚えておいてください。
ここで「繁盛している住宅会社」のことをお話しします。
その会社では、まず、チラシを出します。
チラシを出して「現場見学会」に来てくれたお客さんに話しかけます。
そこで住宅のセールスマンはセールスを全くしません。
セールスをしない代わりに、世間話やお互いの家族のことを話すそうです。
そして「アポイントメント」をとります。
アポイントメントとは「約束」です。
「よろしかったら私どもが手掛けた住宅を次の機会に観に行きませんか?実際に住まわれている方の声も聞けると思いますので」
というアポイントメントです。
そして、一緒に住宅見学をしながらいろいろな話しをして (ここにも凄いノウハウがあります) 2回目のアポイントメントの日を決めます。
2回目は、住宅を建てることへの不安や期待をひたすら聞き3回目のアポイントメントの日を決めるとのこと。
さらに第3回目の面談をして、プランを出して、資金繰りの計画を出して、仕様を決めて、そして「契約」という手順を踏んでいくそうです。
この手順をすっ飛ばして、
「うちの会社で家を建てませんか」
という会話でクロージングしようとしても、後になって「住宅購入の決定権者」にコロッとひっくり返されてしまいます。
ですから、このように、確実にステップを踏んでいくことで「契約率」を高めていくのですね。
じっくり、じっくりなのです。
ほとんどの成功者は、このようなじっくりビジネスで結果を出されていますから。
そして、失敗をしながらも着実に、徐々に「結果」を求めてきた人たちだけが生き残れているのです。
これは大切なことなので、いつも自分自身に言い聞かせています。
今週は以上です(^_-)-☆