#01 事業をするなら知っておけ -PART1-
こんばんは。
個人総研オンラインサロンのオーナーをしています、村島弘将です。
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今回のテーマは
『事業をするなら知っておけ』
です。
さっそくですが、質問です。
①あなたはなぜ、美容室に行くのですか?
②あなたはなぜ、花屋で花を買うのですか?
この答えはなんでしょうか?
2つの答えには共通点があります。
一度考えてみてください。
今から、この答え探しをしていきますね。
事業をする上で、基本的には、『自分』と『顧客』がいますよね。
よくNEEDS(ニーズ)という言葉を耳にしませんか?
当たり前ですが、顧客が求めているニーズを見極めることはとても重要なんです。
では、皆さんはそもそもニーズという言葉の意味をきちんと理解できていますか?
ニーズとは、WANTS(ウォンツ)のためにあるのです。
例えば、
●あなたはなぜカフェに行きますか?
この場合、ウォンツとニーズには次のようなものが考えられます。
【WANTS】
①飲食
②仕事
③読書
④写真撮影
⑤誰かとのおしゃべり
【NEEDS】
①ご飯や飲み物のクオリティ
②Wi-Fiやコンセント
③居心地の良い椅子や空間
④インスタ映え要素
⑤ドリンクバーや隣の席との距離
上記からわかるように、
WANTS (顧客の目的)のために、
NEEDS(目的を満たすために、何を求めているのか)があるんです。
では、このウォンツとニーズの意味を理解してもらった上で、あなたのする事業に対して質問です。
①顧客が望み、求めていて
②ライバル他店が提供できなくて
③あなたが提供できる価値
とは、なんでしょうか?
カフェであれば、立地条件、新商品の多さ、マニュアル化された店員の質などで、スタバに対抗するのは難しいでしょう。
美容室であれば、立地条件、値段などで、QBハウスに対抗するのは難しいでしょう。
そんな競合とは別の部分に付加価値を置いて、あなたのビジネスを展開することがとても大切です。
そのためにとても重要なことは、
『余分なものは捨てる。本当に必要な論点やサービスにエネルギーを集中すること』です。
例に出しているQBハウスは1,200円でカットをすることができます。
ということは、カットの市場価格は1,200円であるということです。
では、なぜカットに5,000円や10,000円を払う人がいるのでしょう?
つづく……
#02 事業をするなら知っておけ -PART2-
※昨日の続きです。
その答えは、冒頭の2つの答えとほぼ一緒なんです。
『余分なものは捨てる。本当に必要な論点やサービスにエネルギーを集中すること』
を考えるにおいて、大切なことが3つあります。今回はその3つの説明です。
①セグメント(区分)
②ターゲット(標的)
③ポジション(位置)
①セグメンテーション
市場区切りでセグメントをしていきましょう。
簡単に言うと美容室市場では
【何をしに美容室に行くのですか?】
の商品ラインナップです。
美容室市場では、カット、カラー、トリートメント、セット、スパ、相談、育毛、などの市場をセグメントできます。
ただ、このセグメントには根拠が必要です。
なぜ、カット市場に行くのか?(QBハウス)
なぜ、セット市場に行くのか?(北新地や銀座)
市場のセグメントにも方法があります。
A.地理変数(地域、寒暖)
場所や地域によって、お店の商品やコンセプトを変える。
B.人口変数(年齢層)
年齢や性別、職業などによってコンセプトを変える。
C.行動変数(使用頻度)
行きつけの店が好きなのか、毎回新しい店を開拓するのか、居心地重視なのか、スピード重視なのか、などによってコンセプトを変える。
D.心理変数(志向)
新しい物好き、古い物好き、オーガニックが良い、ベジタリアン、などによってコンセプトを変える。
この4つの変数を考慮し、市場を区切りましょう。このどれもない根拠のないセグメンテーションをして、その市場を狙うのは無謀です。
②ターゲティング
よく、ターゲットを絞る。と言う言葉を聞くのではないでしょうか?
あなたが美容室オーナーなら
年齢、性別、住んでる場所
なんてもので顧客を絞るかもしれません。
私はそうではなく、少し違ったターゲッティングをしています。
ターゲッティングとセグメンテーションはセットです。
セグメンテーションで分けたその市場を狙いにいくことをターゲッティングと私は考えます。
カット市場の
スピードを求めている人
低価格を求めている人
お喋りを求めている人
喋らず癒しを求めている人
駅近くのアクセスを求めている人
夜中でも朝早くでもいける時間を求めている人
などですね。
そこに年齢や性別や年収はあまり意味がないですよね。
③ポジショニング
あなたはライバル店と比べて、どのポジションにいるのかグラフを書いてみましょう。(参考例を載せてます)
ライバル店の得意とするところでたたかっても勝てません。
極論、戦わずして勝つのが理想です。
ライバル店との差別化、ポジショニングとは
『競合との役割分担』と私は考えます。
飲食店で味が美味しいのは当たり前
美容室で技術があるのは当たり前
と顧客は考えています。
どれだけ栄養価のある美味しい水でも、真冬の雪山では売れません。
ぬるい水道水でも
砂漠の真ん中ならコップ1杯1万円で売れるかも知れません。
あなたはどこで勝負しますか?
あなたの強みや弱みはどこですか?
何が特化していますか?
そうやって自分のポジションを
今一度見直してみてください。
つづく…
#03 顧客目線で分析する方法
特化の話が出ましたが
あなたなら、80:20の法則も聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
「結果の80%は、20%の原因から生み出されている」
と言う法則です。
●売上の8割は、2割の顧客が
●売上の8割は、2割の商品が
●Webサイトのアクセスの8割は、2割の重要ページが
●仕事の成果の8割は、労働時間の2割が
などの例があります。
まだ全店禁煙でない頃に、全店禁煙をうたったお店がある本で紹介されていました。
当初はお客さんが減りましたが、禁煙を求める人が新規顧客になり、禁煙者の既存顧客も残り、結果的に売上げが上がったと言う事例です。
喫煙者は20%の中に入っていなかったので、ばっさり切り捨て、20%の中に入る禁煙者の顧客満足度を上げたわけです。
あなたのお店やサービスも、20%の原因に特化してみてはどうでしょう?
残りの80%は余分なものとして捨ててみてはいかがでしょう?
さて、ガラッと議題が変わります。
現在は
売り手市場でしょうか?
買い手市場でしょうか?
ヤマダ電機に行けば
洗濯機も掃除機も何十種類もありますね。
と言うことは、売り手市場な訳です。
そこで大事なのが
売り手の意見ではなく、
買い手の顧客目線での意見です。
売手目線の方は
4P
①PRICE(値段)
②PLACE(流通、場所)
③PRODUCT(商品、製品)
④PROMOTION(広告)
買手目線の方は
4C
①COST(顧客の負担)
②CONVENIENCE(顧客にとっての入手容易性、利便性)
③CSVALUE(顧客にとっての価値)
④COMMUNICATION(顧客とのコミュニケーション)
あなたのお店やサービスをこの4Cを使って分析してみてください。
4C分析をする際にはカスタマージャーニーを意識して考えることが重要です。
カスタマージャーニーとは、ターゲットが実際にサービスの検討から利用後まで、時系列で分析することを言います。
①認知
②関心
③検索
④比較
⑤検討
⑥購買
⑦共有
また①へ
みたいな流れですね。
情報で溢れてる時代だからこそ、このカスタマージャーニー、4C分析が重要になってきます。
①の認知がそもそもないのであれば、
4P④広告と相関する
4C④顧客とのコミュニケーション
が必要です。
顧客が商品に満足していても、入手できるお店が少ないので、⑥の購買から⑦の共有にもっていけない。
顧客がお店に不便さを感じているなら、4P②(流通、場所)と相関する4C②(入手容易性、利便性)をもとに販売経路を検討しなおさなければいけません。
このように
市場をマーケティングし
市場をターゲティングし
競合とバッティングしないあなたのポジションを理解し
特化する部分をつくり
その特化する部分のカスタマージャーニー、4C分析、をしっかりする。
一度あなたのお店に当てはめて考えてみてください。
思ってもないところに穴があったり、光が見えたりします。
つづく…
#04 サービスをブランド化する
特化は簡単に言うと、
【あなたのサービスをブランド化する】
という事です。
今、サービスを提供するあなたが戦っている市場では、
人口減少や、ネット時代など、機能・品質での差別化が難しくなってきました。
利益を薄くして大量に売る
低価格&高品質
を追求するのに限界がきています。
その中で、やみくもに価格を下げてサービスを提供したり、サービスの機能(品質)を上げることだけでは、売れない可能性が高いです。
では、サービスを売るためには何が必要なのでしょう?
答えは、ズバリ『サービスをブランド化する』ことです。
さて、目の前に
なんの変哲もない普通のカバンが100万円で売っています。
ほとんどの人は買うどころか、手に取って見ることもしないでしょう。
では、そのカバンに『HERMES』
というロゴが入っているとどうでしょう?
急にそのカバンに100万の価値があるように見えてきます。
同じ素材を使い、同じような機能性のカバンでも100万円を払って買う人がいます。
あなたは1,000円のコーラを買いますか?
おそらく、リッツ・カールトンで出されれば、買うでしょう。
これが、ブランド力です。
カバンそのものと言うよりかは
ブランドに価値を感じるわけです。
この『ブランド』の本当の意味は
実は『価値があると信じ込ませることに成功したモノ』なんです。
では、どうやって『価値があると信じ込ませる』のでしょうか?
『価値があると信じ込ませる』ことに成功した1番身近なモノは「お金」です。
あなたが手にしている一万円札。
ジャングルの奥地に住む部族にとってそれは価値があるものですか?
一万円札を手にした彼らは、それをトイレの後にトイレットペーパーとして使うかもしれません。
つまり、
一万円札は、本来ただの紙切れなのです。その紙切れに価値があると信じ込んでいる人が大勢いるから、紙切れに一万円の価値が生まれたのです。
『価値があると信じ込ませる』ためには、信じ込ませるための「条件」が必要です。
お金であれば、以下の2つのような条件が必要です。
❶「機能」の条件
例)「保存ができる」「交換ができる」「価値のモノサシになる」など
すぐ腐ってしまう「生肉」を、これからこれがお金だ!一万円肉だ!と言っても、誰も信じてはくれません。
❷「数量」の条件
一万円札が大量に刷られ、そこら中に落ちていたら、誰もその一万円札に一万円の価値があるとは思わなくなります。
それだと、ただの紙切れになってしまいます。
では、あなたのサービスに話を戻しましょう。
ただの紙切れをお金に変えるために
「お金にする為の条件」があったように、
あなたのサービス(商品)をブランド化するためには
「ブランドにする為の条件」があります。
そこをきちんと理解して、「価値がある」と顧客に信じ込ませなければなりません。
次回、具体例とともに説明します。
つづく…
#05 サービスや『感動』や『体験』を
ブランドづくりで重要なのは
エボークト・セット(Evoked Set)です。
消費者が購買行動の前に、購入検討の対象として頭の中に思い出すブランドの組み合わせのことです。
・コンビニで買うお茶といえば?
・ビールと言えばどの商品?
・いつも使うシャンプーは?
おそらく、今頭の中に2.3個の商品を思い浮かべたのではないでしょうか?
もしくは、いつも同じものを購入してるのではないでしょうか?
そんな風に、あなたのサービスがいつも顧客の頭の中にある状態が理想だと思いませんか?
そのために意識する事は3つ。
①Part Business(特化ビジネス)
SBI銀行は手数料が安い、楽天銀行は楽天ポイントがお得、など何かに特化してるものです。
これならネット銀行でも、ある部分を特化するだけで、メガバンクよりも選ばれる可能性が上がります。
②Persistent Business(継続ビジネス)
・男性のカミソリの本体は低価格なのに、刃は高価格で売られています。
→本体を安く購入し満足し、高い刃を購入。
・オムツメーカーは産婦人科に無料でオムツを配ります。
→退院後に気に入ったお母さんがリピート購入。
・美容室でシャンプーを無料で配っているお店があります。
→市販のものは購入しない。美容室のシャンプーを買いに行く。顧客の囲い込み。
③Pack Business(パックビジネス)
・Office(エクセル、ワード、パワポ)
・あと○○円分買ったら粗品をプレゼント
などのようなセット販売。
これらを一度自分のサービスと照らし合わせて考えてみましょう。
ここでもう一度冒頭に戻ります。
①あなたはなぜ、美容室に行くのですか?
・彼氏とのデートの前に、可愛く見られたい!
・営業マンとしてお客様に爽やかな印象を!
・主婦が白髪染めをして、女子会へ!
②あなたはなぜ、花屋で花を買うのですか?
・恋人や妻にサプライズをしたい!
・知り合いのオープンを祝いたい!
このような顧客のWANTSが理解出来れば
①美容室
→デート前にネイルやヘアーやメイクを全てを終わらせたい女子
→短髪なので、お金と時間をかけたくない男子
→定期的に白髪染めをしたい主婦
②花屋
→奥様に普段家のことは任せっきりな方
→面と向かってありがとうと言えない方
→感謝の気持ちを上手く言えない不器用な方
このような人たちに合った
パッケージプロモーション、付加価値を考えましょう。
ここに顧客のNEEDSのヒントが隠されています。
今は、物自体への価値は当たり前の時代になり、顧客が求めているのは『感動』『体験』などに移ってきています。
とてもオシャレな空間の美容室
ユニークなメニューがある焼肉屋
インスタ映えするお店
など、雰囲気、空間、体験、感動、面白さやゲーム性、を取り入れてみましょう。
この人はミスチルが好きだから、BGMはミスチルにしてみよう。
自分は投資家だからカット中45分間は投資セミナーをセットにしてみよう。
などなど、顧客が今何をあなたに求めているのかだけではなく、あなたは顧客に何を与えることができるのかを考えてみてください。
飲食店で美味しいのは当たり前です。
ひたすら徹夜で腕を磨くことより、エンターテイメントを。
美容室で技術があるのは当たり前です。
ひたすら夜中まで練習するより、エンターテイメントを。
顧客からすれば、80点が90点になる技術の差は正直分かりません。
なのであれば、80点のままでも、社内でミーティングしたり、その時間をマーケティングの勉強に当ててみてはいかがでしょうか?
ぜひ、顧客の負の要素を突き止め、潜在的ニーズを把握し、
感情を動かすようなサービスを考えてみてください。