#1 頭の中覗き見コラムのご提案
こんにちは、あるいは、こんばんは。
皆様、大変お久しゅうございます。
呼ばれてもいないのに、大川が帰ってきましたよ。
(いや、ほんと図々しくてスイマセン)
この度、コラム執筆の依頼がありまして、よっぽど書く人がいないのかな?と心配になり、普段からお世話になっておりますので、再び筆を執ってみた次第です。
ですが、これといったネタがないのも事実でして・・・「ナニ書けばええんや?」となりました。実際、読む分には不都合はないですけどね、書くとなったらそこそこ悩むものですよ。
とっておきの情報?
最新のマーケティングテクニック?エトセトラ、えとせとら、etc・・
いやいや、そんなもん特に入手しとらんし、そもそもここで読んでるあなた方は、勉強熱心な方が多いはずなので、僕なんかよりも、より多くの情報をゲットしているはず。
そんなところに「俺こんな事知ってんで~」ってドヤっても、末代までの恥をかくだけです。
なにかいいネタはないか?と一晩寝ながら考えました。そりゃもう熟睡ですよ(`・ω・´)
そしたら、ふと、
「人ってどんなこと考えてたり、どんな景色が見えてたりするんやろ・・」
「頭の中をのぞき見できたら面白いのでは?」と思ったのです。
※これは決して僕にのぞきの趣味があるとか、そんなのではないので、そこんトコよろしくお願いしますね。
世の中の成功者の話も良いですが、実際に近しい人の考えてることって知る機会がない。ましてや、仕事や経営など真面目な話になると時間や機会を作らないといけない。しかも、僕のいる業界は、案外、秘密主義の人が多い(僕のいる業界は美容です)。
まぁ、人それぞれなので秘密主義も良いですが、僕はあまり気にしません。
聞かれたらホイホイ答えちゃうタイプです。おそらく、いや確実に馬鹿なんですね(/ω\)
そんな僕でも、独立して10年経ちました。それなりに「オーナーやってます」って公言してもいいくらいにはなったと思っています(だって10年続いたんだもん)。
そんな僕が、何を視て、感じて、考えているのかを大っぴらにすることで、誰かの何かのお役に立てれば幸いです。
PS.
今回のコラムの内容、実は企画としても成り立つんですよね。シリーズ化も可能な案件として提案させていただきました。
だって、特別な知識や情報なんていらない、個人の価値観や考え方などを披露することで、それを読んだ他者が、気付きや発想のきっかけを得られる“かも”しれない・・って内容ですから。
これなら誰でもコラム書けますよね。だから、僕の次に誰か指名して、運営に生贄を捧げてみても良いかも(笑)なんて思っていたり、思っていなかったり・・(ΦωΦ)フフフ…
#2 売上や利益以外で大切にしている指標-PART1-
こんにちは、あるいは、こんばんは!
突然の『コラム執筆指名ゲーム』を提案する事で、ある種のデスゲーム感を演出し始めた、大川です。僕が指名できるのは認識している人になるので、心当たりのある人は震えながらお待ちください(・∀・)ニヤニヤ
ところで、「お前誰やねん?」って思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方のために、簡単に自己紹介をさせていただきます。
お初にお目にかかります、オオカワタカユキと申します。最近、何かと世間を騒がせることが多い岐阜で、美容室のオーナー兼スタイリストとして、仕事に勤しむピチピチの48歳です。こんなふざけた事を書いてますが、根はいたって真面目で、今もアニソンを聞きながらこのコラムを書いています。
さて、今回のコラムを書くにあたり、運営さんにいくつか質問を投げてもらいました。その質問に答えていきながら、どんな思考をしているのかをお披露目し、またそれが何かのヒントになれば幸いです。
質問その1
【売上や利益以外で大切にしている指標はあるか?】
なるほど!確かに売上や利益は大事だけど、それだけじゃアカンですよね。そればかり追及していると「あそこの店は、がめつい!」って悪評が立ちかねない。
う~ん、そうですね~、、、質問の答えとして合ってるか少々疑問ですが、僕は何かを行う時は(新しいサービスや施策、商品導入など)
『お客さんが納得するか?(できるか?)』を配慮しています。
そして、納得してもらう為に必要だと考える要素の一つに『整合性があるか?』を注意していますね。わかりやすく言うと、筋が通っているか?って感じです。
例えば、今って世間では値上げの波が押し寄せているじゃないですか。お客さんと話していても、その話はかなりの確率で出てきます。世間で値上げが当たり前になっているし、お客さんの中にも“仕方ない”感があります。なので、これに便乗してウチもサクッと値上げと洒落こもう!・・・とはなりません。 少し前ですが、「原材料費の高騰により、カット代を値上げします」ってアナウンスしたお店の話を聞きました。
これ、僕にとっては???なんですよね。本当に材料費が上がっているのかもしれませんが、ほぼ技術料のカット代がなんで値上げなの?ってなるんです。その理由が本当なら、その剤を使う施術メニューを値上げれば良いのではないでしょうか?僕も美容室の経営者なので、その意図はなんとなく汲み取れます。ですが、思惑がスケスケです。そしてそれは、お客様にもバレていると思います。
整合性が取れていないと、いろんな矛盾が生まれます。それは、明確には分からなくても、何らかの違和感をお客様に抱かせることになると、僕は思っています。そんな危ない橋を渡ってまで値上げをする必要があるでしょうか?
(本当に危機的な状況なら、あるいは仕方ないかもですが、ここではそれは想定していませんので、悪しからず)
自分が納得しないと、騙されてるのでは?と疑ってしまう小心者なので、こういった所を指標の一つにしているのかもしれません。
なので、今回のような、お店側としては「値上げしたい」けど、お客さん側としては「なんとなく受け入れずらい」といったパターンの時は、直接的な方法とは違う別のやり方を考えたりします。
その方法は・・・次回にでもお話ししましょう。
PS.
正直、世間の波に乗っかって値上げするのも悪いわけではないですよ。楽ですしね。でも僕みたいなひねくれ者になると、値上げのタイミングは今じゃない!って思っちゃうんです。それには2つ理由があります。まずは、値上げの波が終わった訳ではないので、どこまで上がるのか見極めてからでも遅くない。慌ててあげて、もうちょっと上げれたじゃん!ってなりたくないのが一つ。
もう一つが、世間があげている時に我慢して、時期をずらして実行したら「すいません、ここまで頑張ったんですけど・・しんどくなってきたので、いいですか?」って感じの方が、心証が良いのでは?って思うからです。姑息でしょ(笑)
#3 売上や利益以外で大切にしている指標-PART2-
こんにちは、あるいは、こんばんは!
前回の最後に、腹黒な一面を出しましたが、根は至って真面目な大川です。
さて、前回の続きですね。
値上げの話で「直接的な方法とは違う別のやり方」について話していきましょう。
値上げといっても、ようはお金が残るようにすればいい訳ですから、思いつく方法は2つです。
一つは
“単価を上げる”
もう一つは
“支出を減らす”です!
一つ目の単価を上げるは、ワンコインメニューといった、プラスメニューを作っても良いですし、ワンランク上のメニューを作るのも良いでしょう。場合によっては、全く新しいメニューでも良いですね。
そうする事で値上げ感を出さずに、単価を上げる事が出来ます。
材料費やオペレーションは創意工夫でなんとかするしかないですが、なんとかできる事を実行すればいいので、そこのお店の努力は・・まぁ必要ですよね。
さて、単価を上げるためにメニューを作るのは簡単です。しかし、その先の『お客さんに受け入れてもらって、購入してもらえるか?』が肝心ですし大事なところ。せっかく新しく作っても、購入してもらわなきゃ意味がないですからね。
ここのハードルがどうしても高くなってしまうから、多くの方が値上げに走ってしまうのでしょう。
新しく作ったメニューを受け入れてもらうのに大事なのが、前回にもお話しした「整合性」だと思います。
「なぜこのメニューを導入したのか?」そこに整合性が無いと、説得力もないですし、辻褄の合わない話には誰も乗ってきません。
しっかりと辻褄を合わせて、納得できるモノであれば、あなたのお店を好んで通っているお客さんなら、“疑い”より“期待”の方が大きいはずです。
あとは、お客さんのお財布事情やタイミングなどあるでしょうが、それはコチラではどうにも出来ないことですから、「いつかそのうち・・」って気軽に構えてればいいのです。
それでも、なかなか既存のお客さんの反応が宜しくないって事なら、興味のある(持てる)新たなお客さんを集めればいいのです。皆さんマーケティングはお手の物でしょうし(^^♪
そりゃ時間はかかりますよ。でも、既存のお客さんに値上げしてそっぽ向かれるより、既存のお客さんを維持しながら、新たな価値観のお客さんを集めた方が、より安全に確実に値段を上げる事ができますよ。
そして、新たな価格帯のお客さんが増えれば、おのずと既存のお客さんも動きだします(たぶん)。人の集団心理って単純で複雑ですからね(笑)
それでは次回は、質問その2.【コロナ禍を経て、現在の情勢を踏まえて、美容業界の今後はどうなっていくと思うか?その中でどのように立ち回っていけば良いと思うか?】について、僕の独断と偏見をツラツラと書いていこうと思います。では~。
PS.
忘れてました!2つ目の支出を減らすですが、「出費を減らす」「仕入れを抑える」もそうですが、自店のサービス内容を見直すって事も含まれます。
僕のお店で取り組んだ方法として、ポイントカードの見直しがありました。利用金額に応じてカードにポイントを付与するモノですが、現金の方とキャッシュレス(クレジットや何とかペイとか)の方とで、ポイント還元率を分けるようにしました。
もちろん現金の方が還元率は良いです。(現金→元の還元率、キャッシュレス→元の還元率の1/2)
ほら、コロナ禍から世間のキャッシュレス化がウザi・・もとい、進んでいるじゃないですか。これまで、現金とクレジットだけだった僕の店では、キャッシュレスの支払い方法を拡充(各種何とかペイを導入)する事で、支払いの便利さを向上(お客さんのメリット)させた代わりに、支払い方法でポイント還元率を変えた(店側のメリット)のです。
え?文句が出なかったかって?
特に不服そうな様子は見受けられなかったですね。皆さん、どの支払いにしたら自分にとって得か?って悩んでましたよ(笑)
#4 コロナ禍現在の情勢における美容業界の今後&立ち回り方-PART1-
こんにちは、あるいは、こんばんは!
皆さんいかがお過ごしでしょうか?はい、そうです。挨拶のネタ切れです(笑)
なので、早々に始めましょう。
さて今回は、
質問その2
【コロナ禍を経て、現在の情勢を踏まえて、美容業界の今後はどうなっていくと思うか?その中でどのように立ち回っていけば良いと思うか?】
について、話をしていきたいと思います。
まずは、今の情勢ですが・・・情勢??うーん、円安とか、物価高とか、その要因がウクライナ侵攻だとか、その辺りの事はよく分かりませんし、いち田舎の美容師がどうにかできる問題ではないので、なすがままですが、僕がマーケティングを勉強していた、7年?8年?前にも言われていた、『格差』ってのは感じつつはあります。
あの時は現実味もあまりなく、実感なんて皆無でしたが、コロナがそうさせたのか、たまたまコロナ禍の時期から顕著になったのかはわかりませんが、最近ではとても強く感じています。それに最近では、ネットやニュースなどでも取り上げられる事が多くなってきているから、さぞかし身近になってきているのでしょうね。
格差と聞くと、収入の高い・低い的な話が真っ先に思い浮かびますが、今はそう単純な事でもないように思います。「使える人」と「使えない人」に限らず、「使う人」と「使わない人」といった感じにも分かれている印象です。
前者は物理的な問題(所得など)で後者は価値観に基づく問題です。消費の動きなんかに影響を与えているのかな?と思ったりします。そういった観点で考えると、『格差』といった表現は少し違うのかもしれませんね。価値観の変化(?)と言いますか、消費を行うときの価値基準が“他者”から、“自己”に変わり、自分主導の価値観が広く浸透してきているように思います。
僕がイメージしている今の世間と消費の構造は以下の感じです。
所得の層 価値観の層
A層(1,200万以上)→a(上位)、b(下位)
B層(1,200万以下)→a(上位)、b(下位)
C層(900万以下)→a(上位)、b(下位)
D層(600万以下)→a(上位)、b(下位)
E層(300万以下)→a(上位)、b(下位)
A層、B層・・といった感じに所得の差があって、その中でさらに価値観として2層(a、b)に分かれる、こんなイメージですな。
(※所得層で、ボリュームゾーンが存在する。E層とB層が比較的多いとか。※価値観の層はもう少し複雑ですが、便宜上、上下で表現しています。)
ここで興味深いのは、「C層のb」と「D層のa」は同じステージに存在しうる可能性があるところです。
それどころか「E層のa」が「C層のb」に入り込むことさえあり得ます。
どうしても所得に基づいて考えがちですが、消費するときの価値観では所得の層を移動する時があると思っています。
そういった方は昔からいましたが(ボロアパートに住んで、フェラーリに乗る・・とか)
そんな極端な感じではなく、自分主導の価値観が広く浸透したことで、所得に縛られない消費が生まれているのではないかと思っています。
それでも、絶対的所得の壁は存在していますけどね(泣)
つまりは、自分が良いと思うモノや好きなモノには惜しまず使うけど、逆に、価値観に触れないモノには一切使わない。
一切は言い過ぎですかね(笑)必要最低限しか使わない。ひと昔前は、他人の目や評価、周りの雰囲気などが消費の要因に入っていたりしていましたけどね。今では、自分が良いなら良い!ぐらいの感覚なのかなぁ?と感じています。
車屋さんが、「最近の若い人は軽でも全然気にしない、自分の若い頃は無理してでもかっこつけたもんだけどね」的な話を少し前から聞く事がありましたが、これなんか分かりやすい事象なんでしょうね。それが、車に限らず色んなところに出てきているのでしょう。(僕も昭和のオジサンなので車屋さんのご意見はとても分かります(笑))
さて、、現在の情勢(?)について話してたら、随分な字数になってしまいました。
「美容業界の今後はどうなっていくと思うか?」「どのように立ち回るのか?」については次回、話しましょう。それでは!
PS.
なんとビックリ!5∼6個ほど頂いていた質問の2つに答えているだけで、コラムウィークの最終日を迎えてしまうではないですか!こんなんで良いのか?まぁしゃあない。オジサンは話が長いのが世の常です。メンゴメンゴm(__)m
#5 コロナ禍現在の情勢における美容業界の今後&立ち回り方-PART2-
こんにちは、あるいは、こんばんは!
さあ、最終日です!早速、本題に入りましょうかね。
質問その2の中の「美容業界の今後はどうなっていくと思うか?」と「どのように立ち回るのか?」ですね。
業界としては
⚫資本のある大型店(FC、チェーン店)
⚫小型の個人店(いわゆるお一人様サロン)
⚫技術特化型の専門店(白髪染め専門、髪質改善、縮毛矯正専門‥)
と、これまでも動きはありました。
そこに、前回も話したように、世間では格差が生じ始めている現状ですから、市場の流れを見極めて、それぞれ対応していくのだと思います。
先に挙げた3業態は、なにかと訴求するポイントが明確なので、前回お話した『格差』と『価値観』に対応しやすいと思うので、そのまま突き進むことでしょう。
問題は、以前から淘汰されるであろうと言われてた、セット面5面前後、スタッフ数3~10人規模の中核サロンの生き残りが、より苛酷になってくる事です。この規模のサロンは、市場でもかなりの数を占めています。(ちなみに僕のサロンもこの規模にあたります)
この規模のサロンにありがちなのが、良くも悪くも“普通の美容室”であることが多々あることです。そして、なまじ小回りが利く分、多種多様なお客様の要望に応えれてしまう。それが悪いとは言いませんが、少々危なっかしく思います。
多種多様な要望に応える形態でやるなら、人手のある大型店よりも多くの事に取り組み、小回りの利く個人店より俊敏に対応する、それぐらい振り切ったやり方をしなければ、中途半端になってしまい最後には“普通の美容室”になってしまうと思うのです。でも、それを実行するのって、かなりシンドイ(僕には到底ムリ!)
とはいえ、僕も生き残りに必死です。(借金返済、子供の塾代、受験etc.)まだまだ稼がにゃいけませんからね。
そこで以前から僕がずっと心掛けて取り組んできたのが、『コンセプト・サロン』って形です。(ちゃんと伝われ!)
何かの技術を専門的に売り出すわけでなく、施術メニュー、商品選定、営業トーク、ドリンクサービスに至るまで、理念・コンセプトに沿って構成していきます。そうする事で、お客さんは自然とお店を理解して、価値を見出していただけるのです。コンセプトを明確にすることでお客さんも得られるメリットが分かりやすいので、お店に通う意味や理由が出てきます。
収入による格差は僕らにはどうする事もできませんが、『価値観』にはこちらから訴求する事が出来ますし、先に述べたように、収入格差の壁を移動する事もありますから、ターゲティングもしやすい。価格帯もこちらで決めやすいですから。
なので、逆にやらなくなった施術メニューや取り扱わなくなった商品なんかもあります。
現在はこれまで行ってきたそれらをブラッシュアップして、より価値観に訴求できる形にしようと動いています。
さらなる単価アップを狙っているので、ターゲティングの再検討。そのための集客方法の見直しやコピーの作り替えなどをしています。
余談ですが、最近では、自分で行うのが面倒くさくなってきたので、業者に任せるようにしようかな?とも考えるようになりました。もう歳ですから、新しい事を覚えて実行するまでの気力がもたないし、時間もかかる(笑)
大事なところは自分でやりますが、あとは任せるのも一つの手だと思うようになってきました。
とりあえず、こんな感じで立ち回って、これからの荒波を乗り越えていけたらいいな♪と思っています。とりあえず、子供達が自立してくれるまでは、沈没しないように頑張っていきます!
PS.
ここまで、いち田舎の美容師のオッサンの戯言に、お付き合いいただきましてありがとうございました。
こうして文字に書き起こす作業は、なんとなく思ってた事や考えていた事、感じていた事を明確にできて、頭の整理にいい機会となりました。まぁ、何回も書き直したりする羽目にはなるので、それなりには大変ですが・・・(笑)
またどこかでお会いする事もあるかもしれませんね。その時は仲良くしてくださいね!(^^)!
あ!そうそう、次のコラム執筆の指名ですが、k‥おっと誰か来たようだε≡≡ヘ( ´Д`)ノ