#1 業種転向後の現実

私は現在建設業で個人事業主をしております、南波と申します。

新潟県在住で田舎ぐらしですが、少し前には運送業を20年ほど営んでおりました。
10代のとき少し建設業も経験がありますが、そこまで経験が多くないため業界にいたと言えるほどではありませんでした。

建設業、運送業ともに今から20年程前は、それほど資格や決まりなどが厳しくなく、フォークリフトやユニックなどは無資格でも運転できたのですが今は経営側が許しませんね。
必死で覚えたフォークリフトの運転ですが、資格をとったのは業界に入って10年後のことです。

ただ無免許の間も、当然毎日乗っているので運転はうまくなっていきます。
フォークリフトに限らず、乗り物重機関係などは乗って覚える時代でしたので、先輩に教えてもらうのか当たり前でした。

今の時代は資格が優先順位の上にきますから、実力は関係ありません。

しかし裏を返せば経験、実力があり、なおかつ実技も上手いとなれば現場でのチカラはかなりだと思います。

自分は建設業に転向してから、玉掛、移動式クレーン、整地、など色々資格をとりましたが、やはり経験がないため、いざ現場で触るとなると全くわかりませんでした。
やはり「経験」は必要だといつも思っています。なにか経験を積めるような施設や教室があれば色々な人の仕事に役立つのにと毎回考えております。

建設業に転向しましたが、フォークリフトにはそれなりに携わってきましたので重宝しています。

何の仕事でも技術、経験、資格が必要な事を思い知らされます。

努力こそ裏切らない、ましてや努力なくして成功なし、努力なくして獲るものなし。
毎日ひたすら考える日々です。

自分は建設業に転向してまだ浅く努力の日々ですが、どんな仕事でも1から始めるのは大変です。
ただ考えるよりは早く業界になれて目をつぶっても仕事ができるようにいち早くなりたいと思います。

#2 運送業の1日

今日は、長年携わった「運送業」の1日の流れ、1仕事のパターンを紹介したいと思います。

まず自分は長距離トラックの運転手をしていましたが、地元の配送や、トラックも小さいものからトレーラーまで乗っていましたので色々説明したいと思います。

長距離は新潟からほぼ全国どこでも行きましたが、メインになるのはやはり関東、関西でした。
だいたい長距離トラックの運転手の朝は遅く、お昼前後の出社、お客さんによっては夜になるのも珍しくはありません。お客さんによっては、たまに朝の出社もあります。

出社し、点呼を受けて会社を出たら、後は1人でのお仕事というのがトラック運転手のメリットでもありデメリットでもあります。
自分で責任を持つ反面、1人で気楽にできる気楽さもあります。

会社を出てお客さんの所に着いたら積込開始です。積む荷物や荷物の着時間、などいろいろ確認をしてから積込を始めます。
積込中も荷物によって静かに置いたり擦れがないように注意して積み込み、終了したらお客さんのところで再度確認をして出発します。
ここまでは長距離でも地場(地元まわり)でもトラックの大きさに関係なく同じです。
トレーラーのコンテナ輸送だけは少し違いがありますが、基本は一緒です。

次に荷物を届けるお客さんの所へ向かいます。
地場だとその日のうちに着きますが、長距離の場合大抵は次の日にお客さんの所へ行って積み込みと同じ要領で荷物をおろします。

そして終わったら今度は新潟向けの荷物があればおろした場所の近くから積み込みに行き、同じ手順で新潟へ帰ります。

新潟で荷物をおろしたら会社へ帰り、再び点呼を受けて終了になります。

以上の流れで1ターンになります。

これを繰り返して何回どこへ行くかというのが会社によって違いますので、それで差別化して自分のやりたい仕事や乗りたいトラックなどを選んでいきます。

よく高速を使うのか下道なのかと聞かれますが、荷物やお客さんの要望によって決まるので一概には言えないと言うのが、正直な答えです。

#3 運送業界のワークライフバランスは?

今日は、運送業のワークライフバランスについて話していきたいと思います。

基本的に地場(地域まわり)のお仕事は一般的なお仕事と変わりません。
夜勤などもありますが、それも一般的なお仕事と生活は変わらないでしょう。

変わってくるのは俗にいう長距離の運転手や中距離でも時間が長くて休みが多い人たちです。

長距離の運転手はイメージがしやすいと思いますが、中距離などの特殊な働き方や長い時間トラックにいる働き方はあまり知られてないとは思いますので話していきたいと思います。

ちなみに余談ですが意外と知られてないのが長距離などを走るトラックは座席の後ろに簡易ベットがついていてそこで休息をとります。
なので長い時間トラックにいることができるというわけです。

まず、中距離などで長い時間働くお仕事は1日で県外を往復したりお客さんのところで待機が発生したりするお仕事です。
イメージとしては1日働いて1日お休みといった感じです。

拘束時間が長いため、出発してから会社到着まで1日跨いでしまうので帰ってきたらその日はお仕事がないという感じですね。
ですので普段は、2日に1回家で寝れるような感じです。
そのため、そういう働きがあってるという人はいいかもしれません。

また平日の予定が立てやすく、お医者さん、銀行、市役所など昼間にしかできない用事などを済ませられるメリットはあります。
デメリットとしては、夜中お仕事をするため、日中の生活が不規則になることでしょうか。

次に長距離運転手のお話ですが基本的に様々な仕事があり、何日で家に帰ってくるかにもよりますが、休みの日は休日だけとは限りません。

お仕事により夜中、朝方、朝、昼、いつでも帰ってきたら帰社と言うような感じです。

ですので中距離運転手のように日中の用事は組みやすいと思います。

ここまで話してきたこともいいことばかりではなく、不規則な生活が常に伴いトラックも大きいし家に帰るのも少なめなので給料がよくないとできないですね。

というわけで、気になる運送業のお金事情については、明日に続きます…

#4 運送業界の報酬事情

運送業は業界の中でも分野が多岐にわたります。

同じ業界内でも、長年業界にいるベテランが、畑違いの分野へ行くと、また1年生からふり出しに戻ると言うくらい、全く仕事が違います。

ターミナル、保税、冷蔵庫など色々な倉庫があり、運ぶ物も様々です。
それはそうですよね。
液体から機械、食品、衣類や生き物まで…
多種多様です。

そんな運送業の気になる収入ですが、いわゆる一般的ではない特殊な分野だと比較的収入は良いです。

・テレビで見たことがある
・近所で積込を見たことがある
というようなものは、特殊な分野ではないことが多いです。

特殊な仕事を請け負っている会社は、請け負えるだけの知識や人材、車があるのでこの会社にお願いするしかない、長年の付き合いだし…
といった強みがあります。

運送業というのは給料が大体一定になるようにできているので、実は収入という意味ではどの分野も大きくは変わりません。

では特殊な分野だと収入が良い、というのは一体どういうことなのかというと、
代わりに有給がいっぱいあったり、土日が休みなど働く時間が少なくなります。
昨今の働き方改革の影響もあるのでしょうが『時間単価が高い』イメージですね。

最近は政府の動きにより2024年問題も言われていますが、こういった分野は関係ないと思われます。

身近で生活に密着している、冷凍・冷蔵分野についてですが…
実はこの分野も特殊な分野の1つです。
温度を一定で運ばなければいけないため、建物自体が冷蔵庫になっている所で積込、積み降ろしをします。そのため実は、あまり見ることのない特殊な分野になります。

以上のように、一般的ではなく特殊な分野だと、運送業の中では比較的、高収入・高時間単価になります。

細かく言うと、トラックの大きさや働く時間、走る距離などによって様々ですが、簡単に言うとこのようなイメージだと思います。

最後の5日目は、そういう業界の隠したいことや思惑をぶっちゃけていきたいと思います!

【参考】
“物流の2024年問題”とは…
────────────
2024年4月から
トラックドライバーの
時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用
⬇️
労働時間が短くなることで
輸送能力が不足する
⬇️
「モノが運べなくなる」
可能性が懸念されている
────────────
https://jta.or.jp/logistics2024-lp/
※全日本トラック協会サイトより引用

#5 運送業界の現実

運送業に限らず、どのお仕事でもそうですが、特殊な持ちつ持たれずの関係ではない限りは、常にお客様が強いです。

自分は20年ほど運送業界にいて色々な経験をしましたが、やはり特殊な分野の方が圧倒的にお客様が優しい。時間、態度、値段、全てにおいて優しいです。会社においても余裕が感じ取れます。

運送業というのは稼げるイメージがあるように、額面としては大きい一方、家に帰れない拘束時間が長くなります。さらに、
⚫車が大きくてスーパーにも寄れず、コンビニに寄るしかない
⚫冷蔵庫もない
⚫風呂もない
⚫トラックで就寝
⚫洗濯物はコインランドリーや家に持ち帰り…
収入が高くなければやってられない事情があるのです。
それに加えて会社は、
『お客様絶対主義』です。

しかし始めにもお話したように、運送業は会社を一旦出てしまえば1人社長みたいなものなので、その1人の時間をどう使うかで自分の身の振り方を変えられるのは事実です。

20年前に自分が始めた頃は、業界全体に勢いがありました。
給料もよく、キツイけど天職かと思っていました。
映画「トラック野郎」に憧れ、
⚫旅先で、仲間と仕事終わりに一杯
⚫移動は無線で旅先の人と交流
⚫お客さんからは出荷できない荷物(ボロ菓子)(賞味期限が近い)をもらい、毎週家にもって帰りました。

しかし規制が厳しくなった今、お酒は飲めませんし、無線は電波管理局によって廃止、出荷できない荷物や賞味期限近いものは処分証明書…
こんなに厳しくなりました。

物流はインフラなので、お客様と運送業の上下がそこまでなくてもいいとは思うのですが、何分政府が決めるし世界基準もありますからね…

自分が思う理想の物流は
『Win-Winな関係』です…
どんな業界でも『三方ヨシ』にならないと…
軽油代、物価の高騰、高速料金…
もうお客様絶対主義では通用しないのでは、というのが私の見解です。

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